歯内治療の説明をしても今の香川県の状況では殆どの方が、金額を聞くと保険治療との差に驚かれ、他の病院を受診されています。
※当院は歯内治療専門医院のため、深い虫歯などの歯の根の治療は自由診療の米国式根管治療を行っています。
先日、治療の状況として最も悪い状態の患者さんが帰って来られました。
他院で治療されたのだが、歯茎が腫れて歯もグラグラになったのでもう一度治療をして欲しいと言うことで来院された。
カルテを見ると1年前に来院され、歯内治療の説明をしている記録が残っている。
保険だから許されるのかもわからないが、治療後1年も残せないのであれば、明らかに診断ができていないのである。
リトリートメントという2回目以降の治療になると成功率がかなり下がるのだが、さすがに1年でこんな事になる治療はあり得ません。
神経の入っていた部屋を見つけることもできず、歯に大きな穴が開き、そこに土台を入れてしまっている為に歯が破折しているのです。
流石にこうなると残す方法はありません。
抜歯もそちらでやってもらえばいいのに、なぜうちで抜歯を希望されるのか?
うちは歯を残す専門医院であり、なぜ抜歯なのか?
抜歯をするのは簡単です。
インプラントに関しても、歯内治療と比べるとはるかに簡単な処置です。
ただ嫌なのは、大体の患者さんはどういった経緯でそうなったのかは覚えておらず、”どこそこの歯医者ではを抜かれた”と言われます。
抜歯してもらったと思う人はいないと思います。
抜かれたという気持ちがあり、歯医者のことを良くは思っていないような言い方をされるんですよね?
であれば初めから歯を残す方法を真剣に考えてくれる歯科医院を探してほしいのです。
幸いなことにこの患者さんは治療方針を説明し、次回に治療しましょうということで、次に来院された時にはもう口の中には歯が残っていませんでした。
抜歯しなくて済みました。
しかしながら抜歯を宣告しないといけない場合、破折の可能性があり、抜歯を覚悟した上で治療に臨まないといけない場合も多々あります。
抜歯が苦手なわけではありません。
口腔外科での研修をしているため、抜歯にも自信はあります。
親知らずにおいても、必要ない歯ですからほとんど抜歯してきました。
しかしながら現在の考え方では一生持つような治療は存在しないために、少しでも抜歯を遅らせてインプラントになったとしても何度もインプラントを入れなおすことなく平均寿命まで口腔内で機能してくれれば成功であると考えている。
若くしてインプラント治療を行ったとして、寿命を全うするまでに何度入れ直しをしないといけないか?
根管治療とインプラントは大体同じくらいの予後(生存率)であると言われている。
であれば、少しでもインプラントを先送りにできればインプラント周囲炎が起こって骨がなくなり大掛かりな手術をしてインプラントの入れ直しをする必要がないのではないか?
という考えもあるということを、皆さんに知っていただきたい。
