Perという病名がつく疾患がある。これはまさに医原病(医療行為が原因で生ずる疾患)である。
※per(ペル):歯の根元の歯根膜や歯槽骨にまで細菌が感染して炎症を起したもの。
私たち歯科医療従事者が常に考えなければならない事は多岐にわたるが、最も基本であると同時に重要なことは”いかに歯を保存していくか”を考えることではないだろうか?
私たちが日々行なっている歯科医療が適切に行われなかった際に生じる疾患、いわゆる医原性疾患が歯の保存を脅かすことも少なくないと考えられる。
そのためには確かな診断、治療が必要である。今現在の歯科の医療レベルでは一度削ってしまった歯は絶対に元には戻せない。
削るためには正確な診断がないと削るべきではない。
どこかの衛生士さんから聞いた話だが、ましてや削った後歯がしみるからといって神経を取りましょうなんてあり得ない。
2017年に神経が再生できるという論文が発表されたがSTAP細胞と同じ結果に終わってしまった。結論は我々が生きている間には神経再生は不可能であると言う結論に至った。
と言うことは最初に削ったことから始まるやり直しばかりの治療になってしまうことから、定期検診の重要性、万が一削らないといけなくなったり歯内治療が必要になった場合はこの歯の寿命を自分が決めてしまうという気持ちで行なっていかなければならない。